ものづくり工場に依頼しよう！個人で依頼する際の情報について

個人の工場への発注は増えている

近年、様々な技術が目覚ましい進歩を遂げています。ものづくりに関する技術もその一つです。3DプリンターやCADなどの普及により、個人でも比較的簡単に図面を作成したり簡単な試作品を作ったりできるようになりました。

しかし、自分が考えたものを本格的に商品化して販売しようと思ったときに個人の力ではどうしても限界があります。やはり本格的に商品化して販売するなら、工場へ試作品製作を依頼し、量産をお願いするのが最善の策です。そう考える人が増えていることから、近年個人の工場への発注が実際に増えています。

また、工場側もそんな個人を応援したいというところが増えており、発注したい個人と発注を受けてくれる工場を引き合わせるマッチングサイトなども誕生しているのです。それでは、個人でものづくりを工場に依頼する場合には、どのような情報が必要なのでしょうか。

個人で発注する際に必要な情報とは？

企業で工場などに何かを発注する業務を経験していた人なら、どんな情報が必要かご存じかもしれませんが、右も左もわからない素人ではどのような情報が必要なのかわからないというのが本音でしょう。

こちらでは、個人で発注する際に必要な情報についてご紹介します。

どこまで依頼するのかを明確にしておく

一口に個人といってもその状況は様々です。自分で設計して設計図まで書ける人もいれば、頭の中にイメージはあるものの簡単なスケッチくらいしかできない人もいます。この場合、前者は設計図を渡して図面通りの試作品製作を依頼することになりますが、後者は設計図を書いてもらうところから依頼しなければなりません。

また、どんな素材を使用して試作品を製作して欲しいか、すでに決まっていればその情報を工場に提供すればいいだけですが、決まっていない場合は素材の選定も含めた依頼が必要です。初めて工場に発注を依頼する場合、交渉自体も初めてというケースが多いため、細かいことまで気が回らないというケースが少なくありません。事前にどこまで工場に依頼するのか、範囲を明確にすることが大切です。

なぜ試作品を製作しそれをどう展開したいのか

工場に発注を依頼する際は、なぜその試作品を製作し、それをどう展開したいのか明確にしたうえで、その情報を工場に提供することも必要です。例えば、試作品を製作して研究などの目的で使用したい場合は試作品をいくつか製作するだけで済みますが、一般消費者に販売したい場合は量産しなければなりません。

試作品をいくつか製作するだけならコストや製作期間をそれほど気にする必要はありませんが、量産するならコストや製作期間が重要です。場合によっては量産できないというケースもあるかもしれません。しかし、工場側に情報を提供していれば、工場側も別の方法や案を提示できます。

設計図や図面

発注を依頼するなら、設計図や図面があったほうがいいのは当然です。しっかりした設計図や図面があれば、すぐに試作品製作に取り掛かれますし、仮に手直しが必要でもそれほど時間はかかりません。しかし、設計図や図面がないと、一から始めなければならないため、時間もお金もかかりますし、工場によっては依頼を受けてくれない場合もあります。

個人が工場へ発注を依頼するというハードルは、思ったほど高くはありません。発注する場合は工場に提供するものや情報について把握し、事前にしっかり準備しておくことが大切です。